MANA850のリアルな査定額は?買取相場を徹底調査!

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アプリリア

MANA850

MTとATのメリットを融合した画期的モデル 気になる買取相場や実際の査定額は?

クラッチ操作不要でありながらライダーの意思によるギアチェンジも可能としたエポックメイキングなモデル。そんなMANA850を買取依頼する場合、気になる査定相場はどのくらいなのか?実車の査定を依頼した際の内容をレポートとしてご紹介します。併せて、MANA850の歴史や魅力についてもとりまとめていますので、ぜひご覧になってみてください。

MANA850

アプリリア MANA850

MANA850のスペック情報

総排気量 839cc
最高出力 56kW(76.1PS)/ 8,000rpm
最大トルク 73Nm(7.45kg-m )/5,000rpm
全長・全高・シート高 2,080mm/1,130mm/ 800mm
重量 230kg
燃料タンク容量 16L
燃料消費率 ――
発売年 2007年(日本国内は2008年)
メーカー希望小売価格 1,198,000円
カラー レッド他

MANA850の歴史

MTモード搭載のATネイキッドとして、颯爽と登場

アプリリアのMANA850は2007年に欧州デビュー、2008年に日本国内発売が開始されました。一見すると、バイプフレームの車体に水冷V型2気筒エンジン。倒立式フロントフォークにラジアルマウント式のブレーキキャリパー。そして長円形のヘッドライトを採用した、スポーティーな雰囲気のネイキッドモデルといった感じです。実際、その通りなのです。

しかし、このMANA850には、それまでの一般的なネイキッドモデルとは、大きく異なる点がありました。ハンドルの左側のグリップ部分に、あるはずのものが、ないのです…そう、クラッチレバーがありません。つまりMANA850は、現在ではすっかりお馴染みとなりつつある、非スクータータイプでクラッチ操作が不要、なおかつライダーの意思でシフトチェンジを行うことができる、マニュアルモード付きオートマチックトランスミッションを搭載したロードスポーツモデルの先駆的存在だったのです。

それこそ、MANA850が登場する以前、オートマチックトランスミッションの2輪車と言えば、スクータータイプというのが当たり前という時代でした。折しも1990年代から続いていたビッグスクーターブームもあり、加えて2005年に制定されたAT限定大型自動二輪免許においても、教習車は600ccクラスのスクータータイプでした。AT2輪車=スクーターという図式は、多くのライダーに刷り込まれていたことでしょう。 ただし、非スクータータイプのATモデルが、それまで皆無だった訳ではありません。古くは、かのレジェンドバイク、ホンダの初代CB750フォアには、トルクコンバータ式オートマチックトランスミッション「ホンダマチック」を搭載したCB750A EARAという派生モデルが1976年に発売されていた位です。しかし商業的に成功したとは言えず、非スクーターAT2輪車は長らく空白期間が続きます。

それが大きく変わったのが、まず2006年。当時ヤマハが手掛けていた大型スポーツツアラーFJR 1300に、電子制御式クラッチYCC-Sを搭載した派生車種FJR1300ASが追加。クラッチレバーがなく、それでいてライダーの意思によるギアチェンジが可能な近代モデルでした。

そんなFJR1300ASに続き、2007年にお披露目、2008年に発売開始となったのが何を隠そうMANA850だったのです。FJR1300ASは1300ccで大柄なハイスピードツアラーだったのに対し、MANA850はVツインエンジンで車体をスリムに仕上げられたスポーティーネイキッドというのが大きな違いでした。 なお、2010年には兄弟モデルとして、MANA850をベースにハーフカウルとウインドスクリーンを装着したMANA850GTもラインアップ。その後MANA850は2012年モデルまで、 MANA850GTは2016年モデルまで生産が続けられました。

MANA850の魅力

積極的なギアチェンジも、気楽なオートマ走行も、思いのまま

MANA850の登場は、ある意味、あるバイクメーカーのラインアップに大きな変革をもたらすことになったと言っても過言ではないでしょう。そのメーカーとは…かのホンダです。奇しくもMANA850が欧州デビューしたのと同じ2007年、ホンダはDN-01というモデルをリリース。言ってみれば、前後17インチタイヤを装着し、スポーティーな走りを実現した、それまでとはひと味違うビッグスクーターという感じでした。ところが人気はさっぱり。僅か2年で生産終了という屈辱を味わうことになります。

もちろん、あのホンダがそのまま黙っているわけはありません。2010年、V4エンジン搭載のスポーツツアラーVFRが1200ccにモデルチェンジするのに併せ、2輪車では初となるDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)仕様をラインアップ。DCTとは、細かい仕組みは異なりますが、MANA850と同じく、クラッチ操作不要でAT走行が行え、状況やライダーの意向に応じたギアチェンジも行えるというもの。ストップ&ゴーの多い街中ではAT、ワインディングロードではMTといった使い分けが自在。これはまさに、MANA850の特性そのものです。

それこそ、ホンダ自身が公式に発言している訳ではありませんが、MANA850を相当に研究したものと推察できます。事実、2011年10月に発表され、2012年に発売開始となったNC700X/NC700SにもDCT仕様がラインアップされましたが、この両モデルには、MANA850のもうひとつの大きな特徴である、通常の燃料タンクの位置にヘルメットを収納可能なトランクを設けた構造も踏襲(ぶっちゃけ真似ですよね)している位です。

その後もホンダは、大型オフローダーとして復活させたアフリカツインやフラッグシップツアラーであるゴールドウイングなど、DCT仕様車をどんどん増やしています。これまたホンダが公言している訳ではありませんが、ATとMT双方を自在に使い分けることができるMANA850という先輩がいたからこそ、ホンダはそのメリットを認め、自社でもDCT仕様車をどんどん増やしていくようになったと窺えるのです。そうした意味でもMANA850は、バイク史に大きな影響をもたらした1台と言ってよいのではないでしょうか。

 
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