F900R

F900Rは2019年秋のミラノショーでお披露目、翌2020年に発売開始となりました。BMWのFシリーズと言えば、オフロードモデルである「GS」のイメージが強いですが、これまでにもオンロード向けモデルが存在しており、このF900Rはその新しい世代という位置づけ。

とりわけ着目すべきは、それまでのF850GSに搭載されていた 853ccエンジンに代わり、新設計の895ccエンジンが搭載されたこと。またフレームもF850GSに採用されていた、エンジンの一部をフレームに組み込むことで軽量さと高剛性を両立したチール製ブリッジフレームが採用。外観デザインも、エッジを効かせた、独自のストリートファイタースタイルに仕上げられています。

BMWのFシリーズは、オフローダーのF850GSは明確な地位を確立していましたが、オンロードモデル群はいさかか地味な存在でした。よく言えば優等生的、悪く言えばパンチや面白味に欠けるといった具合。F900Rは、それまでのFシリーズモデルとは、明らかな一線が画されました。

排気量アップされた新型エンジンは高回転型のセッティングが施され、新型フレームによって鋭いコーナーリング特性も実現。それまでの優等生的な味付けではない、エキサイティングな走りを重視した仕上がりとなっています。その上で、新車価格で110万円を切っているのも、大いに注目すべきポイントとなっています。