HP4 0D01

HP4 0D01は2012年に登場。BMWが2009年に登場させていた同社初の直列4気筒1000ccスーパースポーツモデル、S1000RRが2代目にモデルチェンジしたのに合わせ、さらなるパフォーマンス向上が図られた上位モデルとしてラインアップされました。

マフラーはアクラポビッチ製を標準装備。リヤタイヤはトレッド幅200ミリにワイド化され、その上でS1000RRに比べ大幅な軽量化を実現。さらにはDDC（ダイナミックダンピングコントロール）というデバイスを量産市販車として初採用。路面状況や加速状態をセンサーが感知し、サスペンションの減衰力を最適化するという機構が備わっています。

HP4 0D01は2代目となったS1000RRをベースに、より性能向上を図った上位モデル。言うまでもなくモータースポーツでのさらなる活躍を目指したもので、実際に、かのマン島TTレースにおいて、BMWに実に75年ぶりとなる優勝をもたらしました。ちなみにBMWはこのHP4以前にも、HP2エンデューロ、HP2メガモト、HP2スポーツという特別仕様車を手掛け、話題となっていました。そして満を持して、4気筒スーパースポーツをベースに造り上げたのがこのHP4 0D01。BMW史上、最強・最速の「ハイ・パフォーマンス」モデルであることが、何よりの魅力と言えるでしょう。

ベースとしたストリートファイター。スーパースポーツならではの走行性能を受け継ぎながら、アップハンドル化や中低速域重視のエンジンセッティングを施すことによって、一般道での扱いやすさを向上させているのが大きなメリットとなっています。その上で、3つのライディングモードが選べる切替システム、レースABS、DTC（トラクションコントロール）、DDC（電子制御サスペンション）、クイックシフター（シフトアップのみ）といった装備はS1000RRのものを踏襲。スーパースポーツならではの高性能を、より身近に扱いやすく仕上げているのが秀逸と言えます。