FLHXストリートグライド KB4（2011年式）

FLHXストリートグライドという車種は2006年、1,450ccのツインカム88エンジンを搭載した初代が登場。このモデルが誕生したきっかけは、2000年代に入り流行した、とあるカスタムスタイルでした。ハーレーに詳しい方ならご存知の通り、ハーレーのツーリングファミリーのフラッグシップモデルとして君臨していたのは豪華装備がご自慢のウルトラ。しかし、ユーザーの間で、敢えてこの豪華装備を取り外し、個性的なカスタムペイントを施してストリートユースに重きをおくというカスタムが流行。これこそが「ハガースタイル」に他なりません。

それならばと、ハーレーはこのハガースタイルを、お得意のメーカーカスタムとしてリリースすることを決断。それこそが前述の、2006年式 FLHXストリートグライドだったのです。そして翌2007年には新たに登場した1,584ccのツインカム96エンジンを搭載し、それに合わせてトランスミッションも6速化。そして2009年にはフロントホイールを17インチ化、リヤタイヤも180mmへワイド化し、ハガースタイルならではの個性をより強めていきました。

FLHXストリートグライド KB4は、2006年式で1,450ccのツインカム88エンジンを搭載した初代FLHXストリートグライドをベースに、新たに開発された1,584ccツインカム96エンジンへの換装とそれに伴うトランスミッションの6速化（それ以前は5速）という進化を成し遂げた仕様になります。さらに2009年式では、フロントホイール大径化とリヤタイヤのワイド化も実施され、ハガースタイルらしさをより強調しています。

そもそもハーレーというのはいわゆるアメリカンクルーザーという括りではあるものの、その中で実に多種多様な個性をもつモデルがラインアップされ続けています。そんななかでストリートグライドは、フラッグシップモデルであるウルトラをベースに個性的な味付けを施したという点がまさにポイント。その上で1,584cc＆6速が図られているというのが、まさにFLHXストリートグライド KB4ならではの魅力と言えるでしょう。