FLSTNソフテイルデラックス

2005年に登場したFLSTNソフテイルデラックス。ビンテージ風のスタイルが人気を集めたバイクです。ハーレーの伝統的なスタイルを継承してきたソフテイルファミリーのFLモデルが、ファットボーイとヘリテイジだけになった時に新参者としてFLモデルの仲間入りしました。前後にホワイトリボンタイヤを装備し、戦後間もない頃のハーレー車を彷彿とさせるヘッドライトやテールランプが採用されています。現在でもそのデザインは変わることなく、FLSTFファットボーイやFLSTCヘリテイジソフテイルクラシックと一緒にラインナップされています。

見た目に大きな変化はありませんが、性能面では年々向上しています。2007年に電子制御によって適切な量の燃料を噴射するフューエルインジェクションのエンジンを搭載。排気量が1,584ccへとアップしています。さらに、変速機の形式が5段変速から6段変速へとなりました。

2011年になるとABSを搭載したFLSTNソフテイルデラックスが登場し、制動性能を向上させて安全性が高められています。2016年には、パワフルなエンジンが搭載され、排気量は1,584ccから1,689ccへアップし、最大トルクが大きくなり、パワフルなエンジンへと進化しました。

また、車輛の全長は2,400mmから2,410mmへと一回り大きくなり、より重厚感のある見た目に。一回り大きくなったからと言って操作しづらくなったということはありません。軸間距離が1,635mmから1,630mmへと狭まっているため、ハンドリングしやすくなっています。

ビンテージ風の雰囲気が魅力的なFLSTNソフテイルデラックス。デラックスはスポーツスターと同じ150mmのリアタイヤを装備しています。カスタム好きなオーナーにとっては、物足りなさを覚える太さかもしれませんが、このリアタイヤがライディングに役立っているのです。まずソフテイルファミリーの大柄なボディで走行する分には十分な太さのため、直進での安定性と旋回性の高さを確保しています。山道のような急な曲がり角が多い場所でも、しっかりとバンクしてコーナーを曲がれるのです。

また、FLSTNソフテイルデラックスは、ラインナップされているモデルの中でも楽なライディングポジションとなっています。停車中に足をそのまま真下に降ろして支えることができるため、立ちゴケの心配も少ないです。この楽なライディングポジションと足つきの良さが女性にも人気のようです。