FLTRXロードグライドカスタム（2013年式）

FLTRXロードグライドカスタムは2013年モデルとしてお目見え。前身でありベースとなったFLTRロードグライドは1980年式のFLTツアーグライドを源流とし、2眼ヘッドライトとシャークノーズフェアリングを装着した、ビッグツインエンジン搭載のツーリングファミリーになります。

1990年代に一旦姿を消していたものの、1998年にFLTRロードグライドとして復活。エンジンもツインカム88→同インジェクションタイプ→ツインカム96と進化を遂げてきました。そして2010年、ハーレーはロードグライドをベースに、お得意のメーカーカスタムを実施。そうして誕生したのが、車名に“X”の文字が加わった、FLTRXロードグライドカスタムに他なりません。

ハーレーというメーカーは自社で手掛けているモデルに大胆なカスタムを施して新車種としてラインアップする“メーカーカスタム”を得意としています。FLTRXロードグライドカスタムもそんな一台。ツーリングモデルにチョッパー的なカスタムを施す“バガースタイル”がアメリカで流行したのをきっかけに、ハーレーは2006年、自らFLHX ストリートグライドをリリースしたのです。そんな“バガースタイル”の次なる一手がFLTRXでした。

スタンダードのロードグライドの基本フォルムは踏襲しながら、低いスクリーンとローダウンシート、ローダウンショックを採用し、フロントタイヤは逆に、17インチから18インチへと大径化。ホイールも専用設計の5本スポークのキャストホイールが装着。「低く身構えたロードグライド」という独自の世界を創り上げたことが、まさに秀逸と言えるでしょう。