FXSTS1340スプリンガーソフテイル（1993年式）

FXSTS1340スプリンガーソフテイルは1988年に登場。1981年にAMF社からの独立を果たしたハーレーが、新機軸となるビッグツインとして1983年に完成させたのが1340ccのエボリューション。そして、リヤサスペンションを外から見えないように装着し、古き良き時代のリジッドフレームの雰囲気を再現させたFXSTソフテイルが1984年に登場。そうした流れを経て登場したのが、FXSTS1340スプリンガーソフテイルだったのです。

最大の特徴であるスプリンガーフォークは元々、1936年から1948年にかけてのモデルに採用されていたもの。ソフテイルは同時代のリジッドフレームを再現したことが大きな特色ですが、さらなるプラスアルファとして、スプリンガーフォークをも復活させたというのは、まさにハーレーの心意気であり、遊び心と言えるでしょう。

ハーレーに詳しい方であればご存知の通り、スプリンガーフォークを採用したFXSTSは2000年に14500ccとなったツインカム88Bエンジンが搭載され、引き続き2006年までラインアップされていくことになります。

しかしながら、今なお人気の高い1340ccエボリューションエンジンを搭載しているという点は、多くのハーレーファンにとって、心を大きく動かされる要素と言えます。加えてリジッドフレームを再現したソフテイルにスプリンガーフォークを組み合わせるというのは、まさにハーレーにしかできない芸当ではないでしょうか。