FXSTS1450スプリンガーソフテイル（2005年式）

FXSTSスプリンガーソフテイルの初代は1988年、当時のビッグツインエンジンであった1340ccエボリューションエンジンを搭載して登場。AMF社からの独立を果たしたハーレーが、性能・信頼性を大きく向上させた新機軸のエンジンでした。その上でリジッドフレームを再現したソフテイルの車体に1930年代に採用されていたスプリンガーフロントフォークを採用。古き良き時代の雰囲気を高い次元で醸し出していました。

そうした個性はそのままに、2000年には1450ccに排気量アップされ、さらにはソフテイル専用に、振動を軽減させるバランサーを装着したツインカム88Bエンジンへの換装を実施。走行性能をより向上させました。

1988年に初代がデビューし、2000年にはツインカム88Bエンジンへの換装が行われたFXSTSスプリンガーソフテイルでしたが、2006年には惜しまれながら生産終了を迎えることになります。ハーレーが公式に発表した訳ではありませんが、やはりスプリンガーフロントフォークでは、現代レベルの走行性能を維持しつづけるのは難しかったのではないかと察せられます。

それにも関わらず、ノスタルジックな雰囲気満載のモデルを18年に渡ってラインアップし続けたというのは、ハーレーの心意気であり、またハーレーでなければできなかったことでしょう。1930年代の面影を、2000年代まで表現し続けたという点に、敬意を表したいですね。