スポーツスター XL1200S スポーツ（2003年式）

XL1200S スポーツスター1200スポーツという車名で初登場したのは1996年になります。系譜としては、エボリューションエンジン＆エボリューションを搭載し1986年に登場した第3世代スポーツスターXLH1100が源流。その後、エンジンの1200cc化、駆動方式のベルトドライブ化、フレームの改良といった進化・熟成が重ねられていきます。

そして1996年、スポーツスター1200をベースに、リザーバータンク付きのアジャスタブルリヤサスペンションを搭載し、スポーティーな味わいをより高めたモデルとして登場したのが、他ならぬXL1200S スポーツスター1200スポーツ。XL1200Cとともに、1200スポーツスターの2枚看板の役割を担いました。

スポーツスターは2004年以降、第4世代へと大きな進化を果たすことになります。とりわけ大きな変更となったのは、エンジンの搭載方式が、リジッドマウント方式からラバーマウント方式となったこと。それにより、高速走行時の振動軽減というメリットが生まれた反面、ハーレーならではの味わいである鼓動感が減少してしまったのは否めません。そうした意味で、このXL1200Sは、最後の第3世代＆リジッドマウント方式という点で、価値あるモデルと言えるのです。

もう1点、2003年式は、ハーレー100周年のアニバーサリー仕様であることも見逃せません。この年式はスポーツスターに限らず、ハーレー全モデルが100周年アニバーサリー仕様となっていますが、スポーツスターは最後のリジッドマウントという点とも相まって、歴史的価値を2重に有していると言えるのです。