CB223S MC40（2010年式）

MC40型CB223Sは2008年に登場。空冷単気筒エンジンを搭載し、軽量かつシンプル、古き良き時代のオートバイらしさも感じさせるネイキッドモデルです。実はこのMC40型CB223Sにはベースとなったモデルが存在していました。それは2000年代、フラットダートトラックレーサーをモチーフとしたモデルで、カスタムベース車両としても高い人気を誇っていたFTR223。ライバルであるヤマハTW200とともに、ある種のブームを巻き起こしていましたね。

CB223SはそんなFTR223をベースに、ロードスポーツモデルとしてフレーム剛性を強化。当時の排ガス規制に適合させるため、キャタライザー（触媒装置）をサイレンサーとエキパイの双方に装着しています。ただし吸気方式はインジェクションではなく、FTR223譲りのキャブレター方式が継続されています。

MC40型CB223Sは、FTR223をベースにネイキッドスタイルへとリモデルされたという出自となっています。FTR223は当時の若者を中心にカスタムベースとして大きな人気を博していましたが、好みが分かれるというモデルでもありました。そこでホンダは、FTR223の身近さや乗りやすさはそのままに、クラッシック感も加味したネイキッドとして生まれ変わらせたのが、他ならぬCB223Sだったのです。

それこそ、免許を取得したばかりの若年層や女性ライダー、バイクにブランクのあるリターンライダーなどが、手始めに入手するモデルとして、まさにうってつけのパッケージングだったと言えるでしょう。ボディカラーも、単色のソリッドタイプに加え、タンク上部に差し色を加えたストライプタイプが用意されていたのも、注目ポイントです。