CBR400Fエンデュランス Ⅱ

CBR400Fエンデュランスはまず前期のI型が1984年夏に登場。1983末に登場し、クラス随一の高性能で一躍人気となったCBR400Fをベースに、ハーフカウルと2眼ヘッドライトを装着した兄弟モデルとして、スタンダード仕様から半年遅れで登場しました。

それまで国内向け量産市販車はカウル装着不可とされていましたが、同じホンダのVT250FやスズキのRG250ガンマによってカウル装着の壁が崩され、4スト400ccモデルとしていよいよカウル装着モデルが到着。その際、CBR400Fエンデュランスはヘッドライトを2眼式としたことが大きな特色。以後の4ストレーサーレプリカにも大きな影響をもたらしました。

なお1985年の後期II型へのマイナーチェンジでは、本家CBR400Fと同様、マフラーの改良による低中速域でのパワー特性改善やアルミ製スイングアーム採用、ホイールデザイン変更が実施されています。

1980年代当時、レース界では4スト400ccまたは2スト250ccの量産市販車ベースのマシンで競われるTT-F3というクラスがあり、若手レーサーの登竜門という位置づけでした。そんなTT-F3にて一躍存在感を発揮するようになったのがスタンダード仕様のCBR400F。レース界での活躍が人気をより後押しするようになりました。

そうした流れを受け、ホンダはCBR400Fをベースにハーフカウルと2眼ヘッドライトを装着したCBR400Fエンデュランスを発表。さらには限定5,000台で専用設計のハンドルやジュラルミン製バックステップ、シングルシートを採用したCBR400F FORMULA-3も発売。こうした一連の流れは、後のレーサーレプリカブームへの道筋を決定づけたと言えるでしょう。