HONDA GROM JC61前期（2015年式：JC61-12）

GROM JC61-12の特徴は、なんといってもその小柄な見た目。コンパクトなサイズ感と存在感を放つ足回りが遊び心を刺激する一台です。そんなGROM JC61-12のカテゴリーは「スポーツバイク」。カウルがついていないため、いわゆるストリートファイターに近いバイクといえます。こういったタイプのバイクは過去販売されていたモンキー・ゴリラ・エイプに近い系譜といえるでしょう。

ホンダのモンキーは、1967年に販売されてから今なお多くのライダーに愛されるレジャーバイク。国産バイクの中でも軽量でコンパクトな車体に、よく回るエンジンが載せられており、ワインディングでは軽快かつスポーティーな走りを実現。純粋にバイクを操作する楽しさを味わえるレジャーバイクとしての地位を固めていきました。

その後モンキーをツーリング用に仕上げた兄弟機のゴリラや、スポーツモデルのバイクに載せられる縦型エンジンを採用したエイプが販売。しかしGROM JC61になるとエンジンはカブ系の横型に戻り、初代ミニバイクのモンキーへ先祖返りしてしまいました。しかし性能が落ちたわけではなく、125ccのエンジンにクイックなハンドリングが魅力。これまでのミニバイクのシリーズから、新たな進化を遂げたといえるマシンなのです。

ストリートファイターのような近代的なバイクを、コンパクトにサイズダウン。GROM JC61-12の第一印象はそんなバイクです。太い倒立フォークにモノサス、スタイリッシュなタンクカバーと、これまでのモンキーやエイプとは異なる系統のデザインです。しかしサイズ自体はミニバイクですので、デザインに対するサイズ感が印象的。カスタムもしやすいため、見て、いじって楽しいバイクといえます。

走行性に関してもGROM JC61-12は魅力のあるバイクです。低中速のトルクが強いため走りだしでストレスはなく、スムーズに加速。車体を寝かせるようにヒラヒラ曲がる、スポーティーなライディングが楽しめるバイクです。軽量で取り回しも良いので、いつでも気が向いた時に走れるバイクが好きな人におすすめできる一台といえます。