HORNET250 DX MC31

MC31型HORNET250 DXは2005年に登場。このモデルについて語るのであれば、ベースモデルであるスタンダードのMC31型HORNET250について触れるのが筋でしょう。時は1996年。いわゆるネイキッドブームの余波が250ccクラスにも押し寄せていた時期であり、同時にビッグスクーターブームが盛り上がり始めた時期でもありました。

近年でこそ250ccクラスには再び、フルカウルスポーツやスポーティネイキッドが隆盛を盛り返していますが、1990年代後半から2000年代半ば、まさしくHORNET250がラインアップされていた時代は、ビッグスクーターブームの真っ只中でした。そうした中で、HORNET250は、直4エンジンでスポーツ性の高いネイキッドとして孤軍奮闘。それこそ当時としては、250ccクラスのなかで操る楽しさに秀でた、まさに孤高の存在でした。

HORNET250は、高回転まで心地よく回る水冷直列4気筒エンジンに、当時の大型スポーツモデルと同等のトレッド幅180というワイドなリヤタイヤを装着。スポーツ性に重きを置いた250ccネイキッドとして誕生し、長らく人気モデルの座に君臨しました。HORNET250 DXはそんな同モデルの2トーンカラー仕様として、2005年にラインアップされたのです。

HORNET250ならではの素性の良さがベースにあり、2トーンカラーの特別カラーという付加価値が加味されたMC31型HORNET250 DXは、今なお、250ccクラスでも特別な個性を放っています。中古車市場での人気ぶりも、当然といった感じですね。