スティード600の買取相場を調査!リアルな査定結果は?

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スティード600

国産アメリカンの道筋を明確に示したスティード兄弟の兄貴分 気になる買取相場や実際の査定額は?

スティード600は弟分の400とともに、それまでの「アメリカン風」を刷新し、国産アメリカンというジャンルのあり方を確立させたという大きな役割を果たしました。そんなスティード600を買取依頼する場合、気になる査定相場はどのくらいなのか?スティード600の歴史や魅力についてもとりまとめていますので、ぜひご覧になってみてください。

スティード600とは

ホンダ スティード600

画像引用元:HONDA公式HP(https://www.honda.co.jp/pressroom/products/motor/steed/steed600_1988-01-19/)

スティード600のスペック情報

型式PC21
総排気量 583 cc
最高出力 36 PS /6,500 rpm
最大トルク 4.5kgf・m/3,000 rpm
全長・全高・シート高 2, 310mm/1,113 mm/680 mm
重量 208kg
燃料タンク容量 9L(後に11Lに増大化)
燃料消費率 38.1 km/L
発売年 1988年
メーカー希望小売価格 629,000円
カラー ブラック他

スティード600の歴史

国産アメリカンというジャンルを確立したモデル

スティード600は1988年に登場。400ccクラスにて一躍大人気車種となる弟分、スティード400とタイミングを同じくしてデビューを果たしました。余談ながら、この兄弟はエンジンとトランスミッション(600は4速、400は5速)、ハンドル形状のバリエーション(600は1種類、400は2種類から選択可)という違いはありますが、フレーム形状や外観デザイン、足回りなどは全くの共通。それこそ、一見してどちらか分かるのは、関係者かよほどのマニアだと言われたという逸話があるほどです。

そんなスティード600(および弟分のスティード400)がオートバイ史において果たした役割は、国産アメリカモデルというジャンルの定義やスタイルを明確化したという点になります。真のアメリカンであるハーレーダビッドソンと同じく(空冷と水冷の違いはありますが)V型2気筒エンジンを搭載し、独特な鼓動感が楽しめ、中低速域で豊かなトルクを発生するモデル――現在ではすっかりお馴染みとなったクルーザースタイルですね。

実は、スティード兄弟が登場する以前から、国内4メーカー各社は「アメリカン」と称するモデルを発売してはいました。しかし、それらは現在で言うところのネイキッドモデルをベースに、シートの位置や形状を変更したり、フロントフォークを寝かせ気味にするなどで「アメリカンっぽい雰囲気」にしていたに過ぎませんでした。例えば、カワサキのZ750LTDは、ネイキッド(当時はその呼び方もありませんでしたが)のZ750FX-IIをベースに、プルバックタイプのハンドルと前席と後席で段差を設けたシートを装着して、それらしくしていたという内容。またエンジンも、現在ではアメリカンと言えばV型2気筒ですが、当時は直列4気筒、V型4気筒、並列2気筒、単気筒とまったく統一されていなかったのです。

そうした中でいち早く、本物志向のアメリカンタイプの生産に舵を切ったのは、ホンダの永遠のライバルと言われている、ヤマハでした。まず1981年にVツインエンジンを搭載しフルバックスタイルのハンドルを装着したXV750スペシャルを発売。対してホンダも1982年12月にVツインのNV750カスタムを発売開始。ただし、この時点ではまだ両車とも、前述の「アメリカンっぽい」という領域に留まっていました。

それが大きく変わったのが1984年のヤマハXV750スペシャルのフルモデルチェンジ。低い段付シート、長いフロントフォーク、空冷V型2気筒エンジンという、まさにアメリカンという佇まいで登場したのが、XV750ビラーゴでした。しかしながら、外観や雰囲気は本家アメリカンであるハーレーと肩を並べる出来栄えであったものの、エンジンの性格が中途半端にパワーを求めたものだったため、アメリカンならではの鼓動感や高いトルクといった味わいが希薄となってしまっていました。そして同じような評価は、ホンダのNV750カスタムにも下されていました。

そうした批判に対し、ホンダはNV750カスタムとは全く異なる新モデル開発に着手。水冷ながらあえてパワーを抑え中低速トルクを重視、同軸クランクによる鼓動感を満喫できる新開発のV型2気筒エンジンを用意。その上で、1,600mmというロングホイールベースに、1930年代のリジッドフレームを彷彿させる車体を採用。当時としては極太のトレッド幅170のリヤタイヤに、ティラーバーハンドル、ティアドロップ型の燃料タンク、葉巻型2本出しマフラーといった装備を纏い完成したのが、スティード600/400だったのです。

スティード600の魅力

人気爆発の弟分に対し、兄貴分は通好みという位置づけ

以上のような経緯を経て発売が開始されたスティード600/400でしたが、当初から人気車という訳ではありませんでした。当時はいわゆるレーサーレプリカブームの真っ只中であり、ハイスペックマシンがもてはやされる傾向にあったからです。

そんな状況が大きく変わるのが、カワサキ・ゼファー400の登場によるネイキッドブームの到来。それまでの加熱しすぎていたスペック至上主義に対するアンチテーゼとして、バイクの雰囲気や味わいといったものが重要視される風潮となったのです。

そうした時流は、外観も乗り味もアメリカンらしさを高いレベルで実現していたスティード兄弟にも大きな追い風になりました。とりわけ免許人口の多い中型二輪免許で乗れる弟分の400は、一躍大ヒットモデルの座に踊り出たのです。その後も燃料タンクの9Lから11Lへの容量増加やリヤシートのバックレスト装備といった改良・改善が行われ、さらに人気を後押ししました。

そんななか、兄貴分の600は大型二輪免許が必要ということもあり、弟分ほどの人気爆発とまではいかなかったものの、400ccには出せない高いトルクやより味わい深い鼓動感を満喫できるとして、通好みの国産アメリカンという地位を確立しました。近年行われたユーザーアンケートにおいても、そうしたスティード600でなければ体感できない、唯一無二の乗り味が高く評価されています。

 
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