Z1000J

Z1000J KZT00Jは1981年に登場。伝説の名車であるZ1から先代にあたるZ1000MkⅡまで続く、カワサキの高性能フラッグシップの座を受け継いだという立ち位置になります。外観こそ先代であるZ1000MkⅡの「角形Z」の雰囲気を受け継いでいますが、中身は大きく変更。

中でも特筆すべきは、当時の市販車ベースのレーシングマシンの排気量上限に合わせて、排気量をMkⅡの1015ccから998ccに縮小。その上でフレームの各部位も強化するといった具合に、明らかに市販車ベースのマシンで行われるレース参戦を見据えたモデルとして誕生しました。

レース参戦を見据えて開発されたZ1000J KZT00Jはその目論見通り、レースの世界で大活躍。ヨーロッパではフランスカワサキがZ1000Jをベースとした耐久レースで勝利を重ね「グリーンモンスター」の異名を得たほど。

そしてアメリカでは、後に世界グランプリ王者となる若き日のエディ・ローソンによって、AMAスーパーバイク選手権の年間王者を獲得。この偉業を記念した発売されたのが、今なお人気モデルとなっているZ1000R「ローソンレプリカ」なのです。つまりZ1000J KZT00Jは、Z1000Rの原型であり礎。そうした意味においても、カワサキの歴史に残るマシンなのです。