V7 Racer

V7レーサーは2011年に登場。車名の通り、1970年代にモトグッツィが手掛けていたV750シリーズを、現代のスタンダードラインとして蘇らせた新生V7シリーズをベースに、カフェレーサースタイルに仕上げたモデルになります。

そのモチーフとなっているのは、モトグッツィがトライアンフやドゥカティと耐久レースの世界で覇権争いを繰り広げていた時代のレースベース車である「V7スポーツ」。シリンダーヘッドカバー、サイレンサーステー、インジェクターカバー、アルミ削り出しのステップなどにV7レーサー専用部品を奢り、リヤサスペンションもフルアジャスタブルとしることで、V7スポーツを現代に再現しています。

V7レーサーはエンジンパワーやコーナーリング性能といった面では、最新式のスーパースポーツモデルにはさすがに及びません。しかしながら逆に言えば、このV7レーサーというモデルの魅力は、スペックの数値だけでは語れない、まさにこのモデルでしか味わえない味わいということになります。もちろん縦置きVツインならではの鼓動感は、まさにその筆頭。

その上で、レッド塗装のフレームやリヤシートカウルと一体化されたゼッケンプレート、セパレートハンドルや専用デザインのカバー類などは、まさに独特なカッコよさに満ちています。まさにモトグッツィでなければ造れない、珠玉のカフェレーサーと言えるでしょう。