タイガー800（TRE15B）

製造の中心であったメリデン工場が取り壊される以前、トライアンフには650ccの「タイガー」というモデルがありましたが、ここで紹介しているタイガー800（TRE15B）とは異なります。

1990年代に実業家ジョン・ブルーの手によって生産を再開した新生トライアンフでは、まずオフロード性能の高いタイガー900が登場。その後タイガー955i、タイガー1050へと進化を遂げ、2010年にアドベンチャータイプの原点回帰と言われるタイガー800（TRE15B）が発売されました。

タイガー800（TRE15B）は発売以降モデルチェンジが重ねられ、2018年には200箇所以上の改良が加えられた「XR」「XRX」「XRT」が登場しています。

通勤やツーリングに適しているタイガー800（TRE15B）。人気の理由は実用性の幅広さにあります。オンロード寄りのバイクですが、ちょっとした野山や舗装されていない道も走行可能。安定性のある21インチのフロントホイールはロングランにピッタリで、19Lの燃料タンクを満タンにすれば400km以上走れます。

エンジンはデイトナやストリートトリプルに使用されている675ccの3気筒を改良したもの。675ccじゃ物足りないけれど1,050ccだと持て余す。そんなライダーの絶妙な要望を叶えてくれるのがタイガー800（TRE15B）なのです。中古市場において需要が高いのもうなずけます。