ビラーゴ750の買取相場を調査!

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ヤマハ

ビラーゴ750

現在まで続くアメリカンスタイルの国産クルーザーモデルの元祖

国内4メーカーに、今や当たり前にラインアップされているアメリカンスタイルのクルーザーモデルたち。その礎となったのが1984年に登場したヤマハのビラーゴ750でした。

ビラーゴ750の歴史や魅力についてもとりまとめていますので、ぜひご一読ください。

ビラーゴ750とは

ビラーゴ750のスペック情報

総排気量 748cc
最高出力 60PS /7,000 rpm
最大トルク 6.4kgf・m/6,000 rpm
全長・全高・シート高 2, 235mm/1,170 mm/715mm
重量 227kg
燃料タンク容量 12L
燃料消費率 -
発売年 1984年
メーカー希望小売価格 690,000円
カラー グロリアスマキシブラウン他

ビラーゴ750の歴史

国産初のV型2気筒を受け継いだ「アメリカン」

ビラーゴ750の誕生は1984年のことでした。実はこのモデル、正式名称はXV750ビラーゴなのですが、呼びやすさや他の排気量の兄弟モデルと区別がしやすいなどの理由で「ビラーゴ750」と広く呼称されています。ちなみにビラーゴとは英語で「口うるさい女性、男勝りの女性」という意味の“Virago”が由来。

カワサキのNinjaが有名ですが、当時は米国市場向けにこうしたペットネームをつけることが求められていたので“V”で始まる単語を探してビラーゴに行き着いたのだそうです。その理由として国産メーカー初となるV型2気筒エンジン搭載の本格アメリカンモデルであるという想いが込められているとのこと。

それこそ現在では、真のアメリカンであるハーレーや近年復活を遂げたインディアン、そして国内4メーカーが手掛けるアメリカンスタイルのクルーザーモデルのほとんどが、V型2気筒エンジンを搭載しています。ヨーロッパメーカー産のなかには、V型2気筒以外の形式のエンジンを搭載しているものも存在していますが、圧倒的に少数派。しかしながら、ビラーゴ750が登場する以前、国産の「アメリカン」と名乗っていたモデルも、実は非V型2気筒だったという時代が続いていたのです。

1970年代から80年代前半までの時代、ヤマハも含めた国内4メーカーが手掛けていた「アメリカン」と称するモデルは、現在で言うところのネイキッドをベースに、プルバックスタイルのハンドルや前後に段差をつけたシートなどを装着し、アメリカン風に味付けした派生モデルという位置づけだったのです。ちなみにベースとなるモデルの名称のあとに特定の言葉あるいは文字がつけられていたのが特徴で、ホンダなら「〇〇〇カスタム」、カワサキだと「〇〇〇LTD」、ヤマハは「〇〇〇スペシャル」といった感じでした。

そんな状況に新しい楔を打ち込んだのはヤマハでした。それまで国内4メーカーではどこも手掛けていなかった、V型2気筒エンジンの開発に着手。様々な試行錯誤の末に挟角75°(ハーレーは45°、ドゥカティは90°)のV型2気筒エンジンを完成させ、それを搭載したのが国産初のVツインモデル、XV750スペシャルでした。1981年のことになります。

そうした状況に、もちろんホンダが黙っているはずはありません。遅れること2年弱、1982年の12月、ホンダも自社初となるVツインモデル、NV750カスタムで対抗します。ただしこれら両車はともに、Vツインエンジンを搭載していたものの、そのスタイルは前述の「アメリカン風」にとどまっていました。そこでヤマハは、ホンダNV750カスタムに対する大きな差別化として、XV750スペシャルの大改修を実践します。

エンジン自体はほぼそのままに、車体も足回りも刷新。低く寝かせたフロントフォークにプルバックスタイルのハンドル、ティアドロップ型の燃料タンクに、クロームメッキが施されたマフラーやエアクリーナーカバーを装備。本家のハーレーや、近年のクルーザーにも通じる、まさに国産アメリカンの新たな指標を示すことになるモデルが誕生しました。これこそが、XV750ビラーゴだったのです。

ビラーゴ750の魅力

先駆者としての、凛とした存在感

どんな分野やジャンルにおいても、それまでになかった道筋を切り開いた先駆者というものは、敬意や尊敬を集めるものですが、国産のアメリカンスタイルのクルーザーモデルでは、まさにビラーゴ750が該当すると言われています。

繰り返しになりますが、ビラーゴ750以前、「アメリカン」と称していたモデルは、ヤマハ製を含め、今で言うネイキッド(当時はその呼び名もありませんでしたが)に少し手を加えて、それらしく見せていたに過ぎなかったのです。そしてビラーゴ750以後、各メーカーは、エンジンも車体も専用設計のクルーザーモデル開発に注力していくことになります。

実際、ホンダは打倒ビラーゴとして、敢えて排気量を600ccに下げ、トルク感や鼓動感といった味わいにより重きを置いたスティード600を開発。その弟分である400が日本の免許事情とも相まって、一躍大ヒットモデルとなったことはご存知の通りです。対してヤマハも、ビラーゴの兄弟モデルとして250、400、そして1100を展開。

その後もヤマハはドラッグスターシリーズ、ホンダはシャドウシリーズへのモデルチェンジを慣行するといった具合に、クルーザーモデルの分野全体が大きく活性化していきました。そうした意味で、ビラーゴ750もまた、日本のバイク史に多大なる影響をもたらしたモデルであり、その存在がなければ、バイク史は変わっていたかもしれません。

 
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