バイクの需要が高まるのは4月と7月
バイクを高く売ることができるタイミングは、バイク市場全体の需要が増加し、中古業者が仕入れに力を入れる時です。そういったタイミングを見極めるのは難しいものですが、一般的にバイクの需要が高まるのは、4月と7月と言われています。
4月は入学や就職で通学・通勤用にバイクを購入するケースや、ゴールディンウィークなどにツーリングを予定するニーズが多く、7月は夏季休暇などの長期休暇を使ってバイクを楽しむニーズが多いからだそうです。
もちろんバイクの買取価格は上記のようなタイミングも影響しますが、それ以上にバイクの車種やコンディション、走行距離などが大きく影響しますので、タイミングを見極めたからといって、高く売ることができるとは限りません。むしろ、走行距離や経過年数を増やさない為に早期に売却したり、買取業者の買取強化キャンペーンなどを狙ったりする方が、結果的に高く売却できる可能性が高くなります。
タイミングばかりに気を取られると思わぬ落とし穴が…
バイクを高く売るタイミングを見極めようとして、逆に時機を逸してしまったといケースもあり得ます。例えば、バイクにはモデルチェンジがありますが、もし、売るタイミングを待っている間に同じ車種の最新型が発売されてしまったら、手持ちのバイクは型落ちになってしまいます。希少性のある限定モデルであれば別ですが、型落ちとなったバイクの買取価格には、マイナスに作用します。これが、売るタイミングを待っていて損をしてしまう典型的な事例です。
極論になりますが、バイクを所有した時点からバイクの価値は徐々に下がっていきます。そういった意味では、バイクを売りたいと思ったタイミングが、バイクを売るべきタイミングなのかもしれません。
走行距離と査定価格の関係
バイクを高く売る為に知っておきたい情報として、走行距離と査定価格の関係が挙げられます。一般に、走行距離と査定価格は反比例します。つまり、走行距離が短いほど、査定額は高くなります。走行距離が短ければ、バイク自体の消耗や劣化が少ないぶん、整備コストを抑えて店頭販売できるためです。
ちなみに、走行距離による査定価格の判断基準は、おおよそ5,000km単位とされています。5,000km、10,000km、15,000km……という区切りで、査定額が下がっていくイメージです。特に万単位の区切りで査定額が下がる傾向にある為、売却を検討しているなら走行距離が次の数字に繰り上がる前に手続きを進めると良いでしょう。
バイクを高値で売却するために知っておくべきポイント
バイクの売却を考えている方に向けて、査定額を引き上げるためのポイントを解説します。市場価格の動向や経済情勢の影響、新機種の発売タイミングなどを踏まえ、タイミングや準備を万全にすることで高額査定が期待できるでしょう。
バイクの市場価格と需要の変動
まず、バイクの売却価格に影響を与えるのは「市場価格と需要」です。近年のバイク市場は、希少価値の高い名車モデルが特に高値を維持しており、例えばホンダの「CB400」やヤマハの「SR400」などの人気車種は需要が安定しています。これらは、流通台数が少ないため、年式が古くても高値で取引されることが多いです。一方、状態が悪いものや流通量が多い逆輸入車などは価格が安定せず、特に状態の差が価格に影響しやすくなっています。
また、売却のタイミングも非常に重要です。バイクの購入者が増える春の新生活シーズン前には、在庫確保を目的とする買取業者が査定価格を引き上げる場合があります。さらに、特定の月に買取数のノルマを設定している業者もあり、こうした時期には価格交渉がしやすくなるため、高値での売却が見込めます。
経済情勢が与える影響
燃料価格や部品供給などの経済情勢もバイク市場に影響を及ぼします。2023年まで続いた半導体不足が解消されつつあるとはいえ、円安や物価上昇により、燃料費や輸入部品の価格は依然として高水準を維持しています。このため新車・中古車両ともに価格が上昇傾向にあり、特に人気の旧車モデルは需要が集中しているため、価格がさらに高まる可能性があります。
一方、感染症の流行が緩和される中で、バイクの需要がやや落ち着いていることから、コロナ禍のような急激な価格上昇は見込みにくい状況ですが、流通量の少ない名車モデルは依然として高値を維持しています。
新機種の発売・モデルチェンジが与える影響
新機種の発表時期や競合モデルの動向も中古バイク価格に影響を与えます。新モデルが発表されると、前モデルの価値が一時的に下がることがあるため、新モデルのリリース時期に合わせて売却を検討すると良いでしょう。また、メーカーの発表会やモーターショーの時期に合わせた売却も一つの戦略です。
例えばホンダのCB650RやヤマハのMTシリーズなど、新しい機種が登場することで、特定モデルが話題になり市場に動きが生まれることがあり、このタイミングで売却を行うと、人気の高いモデルが比較的高値で売れることが期待できます。
鬼車整備長のなんでも相談室
バイクをより良い状態で売るのが、一番よいタイミング!
なるほどねぇ。バイク市場のタイミングを気にするより、バイクをできるだけ良い状態で売る方が重要なのね。
私は、今までに、スクーターを含めると、8台のバイクを乗り換えて来たけど、どれも走行距離が10,000km以内、買ってから1年くらいで売却しているわね。新しいバイクに乗りたいからって理由なのだけど、結果的にバイクにとって良いタイミングで売却していたのね!
オイル交換や洗車は、割とマメにしていたので、そういった地道な努力も高額買取に結びついたのかもしれないわ。考えてみれば当たり前の事だけど、新品に近い状態の方が買取業者の手間も少なくて済むし、中古バイクを買う人だってキレイなバイクの方が良いものね。
売りたい時がバイクの売りどき!
貴子ちゃんの言う通り、新品に近い状態や、コンディションが整っている状態が一番の売り時かもしれないが、その条件を満たすのは、なかなか難しいもんだぜ。ただ、普段どれだけバイクを大事していたかは、バイクのコンディションにも現れるので、メンテナンスや洗車は大事だぜ。
業者によっては、特定の車種の買取強化キャンペーンをやっていたりするから、売ろうと考えているバイクが対象になっていないかチェックしても良いだろう。うまくキャンペーンを利用すれば、査定金額を底上げすることができるぞ。まあ、個人的には余り神経質にタイミングを計るより、売りたいと思った時に、売るのが一番だと思うけどな。