所有しているバイクを売却したいという場合、その依頼先選びは悩みどころですね。ここでは、大手バイク買取業者と中堅・小規模バイク買取業者、それぞれの特色を比較してみました。
大手バイク買取業者と中堅・小規模バイク買取業者を比較
大手バイク買取業者の特徴
大手ならではの特徴として筆頭に挙げられるのが、全国規模でビジネスを展開しているという点。自宅近くの店舗を見つけやすく、自宅や所定の場所までの出張買取にも対応してもらえる場合がほとんどです。また、査定額アップやプレゼントなどの特典を用意したキャンペーンを積極的に実施しているのも、大手ならではの強みと言えます。
買取に関しては、査定方法がマニュアル化されており、各地の店舗や担当者によって差が出ないようにしているというのが注目ポイント。この点はメリットでもあり、デメリットとなる場合もあります。
中堅・小規模バイク買取業者の特徴
大手との大きな違いとして挙げられるのは、中堅・小規模バイク買取業者の場合、守備範囲としている営業エリアは限られてしまいがち。所在地を中心に、一定の範囲内でないと利用するのは厳しいという感じになりがちです。出張買取も対象地域が限られている場合がほとんどです。
一方、大手ほどには人件費や広告宣伝費などがかからないため、その分を買取価格に還元してもらえる期待が高いというのが中堅・小規模業者のメリット。また大手よりも小回りや融通が利きやすいという点も見逃せません。さらには、オーナーやスタッフの好みや知識の深さ、お店や地域ならではの特色といった要素によって、より高額な査定が期待できるという可能性もあります。
大手と中堅・小規模業者の比較
point | 大手 | 中堅・小規模 |
---|---|---|
営業エリア | 全国規模 | 所在地・拠点の周辺 |
出張買取 | ほぼ全国 | エリア的制限あり |
キャンペーン | 積極的に実施 | 実施しているのは稀 |
査定 | ほぼ均一にマニュアル化 | 店の特性や得意分野などに応じてアップの可能性あり |
サービス | ほぼ均一にマニュアル化 | 小回り、融通が利きやすい |
ひと口にバイク買取業者といっても、大手と中・小規模業者では、それぞれに特徴や違いがあります。その上で、いざバイク買取を依頼する場合、どちらを選ぶべきかは、より高額査定が期待できるのはどちらかを、しっかり考えるということが重要になってきます。
例えばハーレーの人気モデルを売りたいという場合、地域で評判の高い買取業者であったとしても国産専門なら、大手に依頼する方がよいでしょう。逆に、ハーレーに精通していて専門知識にも長けている業者であれば、中堅・小規模であっても大手より高額査定が期待できるという感じになります。こうした点は、事前にしっかりと検討しておきましょう。
比較して見ておきたいポイント
信頼性と実績
▼大手業者
全国展開しているため、知名度や実績が豊富で、特に初心者には安心感があります。例えば「バイク王」や「レッドバロン」などは、多数の実績を持ち、買取価格の透明性を重視しているため、信頼性が高いです。また、こうした大手は全国に拠点があるため、どこでも同等のサービスを受けられる点が魅力です。
▼小規模業者
地域密着型で迅速な対応が期待でき、ユーザーに寄り添ったサービスを提供するケースが多いです。特に一部の業者は特定のバイクモデルやカスタムバイクに強みを持っており、車種によっては高額査定を出すこともあります。地域に根ざした小規模業者ならではの柔軟な対応や相談のしやすさも魅力です。
査定と価格
▼大手業者
一括査定やオンライン査定ツールが充実し、簡単に相場を確認できます。需要や在庫状況によって査定額が変動しやすく、他社と比較してもある程度相場が決まりやすいのが特徴です。ただし、査定後の交渉が難しいことがあり、標準化されたプロセスで手続きが進むため柔軟な調整はしにくいこともあります。
▼小規模業者
バイクの希少性や特性を評価しやすいため、カスタムや改造車両も査定に反映しやすい傾向があります。細かな条件を考慮した査定が可能なため、特定の車種では大手よりも高額で買い取ってもらえることがあります。地域や需要に応じて査定額に幅があるため、特定のニーズに合うバイクを持つ方には向いています。
サービスの柔軟性
▼大手業者
即日入金や無料出張査定などサービスが充実しており、全国対応で利便性は抜群です。公式サイト上でも査定額の透明性を確保するためのシステムが整えられている場合が多く、事前に売却後の流れが確認しやすくなっています。
▼小規模業者
地域密着型で交渉の柔軟性が高く、査定時に相談しやすいのが特徴です。特に他社との競争がある地域では査定額が上がることもあり、顧客ニーズに合わせた対応が期待できます。場合によってはスピーディーな手続きも可能です。
オンライン査定ツールの比較
使いやすさ
▼大手業者
シンプルで手軽に利用できるオンライン査定ツールが多く、画像アップロードのみで簡易査定が可能です。たとえば、「カチエックス」などの大手ツールは画像だけで査定額を提示し、必要以上の連絡を省略できる点がユーザーに好評です。
▼小規模業者
電話やメールでの対応が必要なケースもありやや手間がかかるものの、細かな相談や条件の調整をしやすいです。バイクの状態や希望をしっかり伝えたい場合には向いています。
査定額の提示と確認方法
▼大手業者
システム上ですぐに査定額を確認できるため、相場と比較しやすく、そのまま確定額として提示されるケースが多いため安心して進められます。
▼小規模業者
査定額は目安であることが多く、現車確認後に最終決定となるため、具体的な金額決定まで時間がかかることもあります。ただし、条件交渉に柔軟で、価格についても納得いくまで話し合えるのが特徴です。
業者タイプ別!おすすめのバイクの売り方
大手バイク買取業者はキャンペーンや買取の範囲をチェック
もしも売りたいバイクが大手メーカーの人気車種の場合、大手バイク買取業者であれば高値で買い取ってくれる可能性が高いでしょう。また、大手バイク買取業者では買取を強化しているバイクがあるほか、キャンペーンなどを利用すればお得に売却できることもあります。
また、大手バイク買取業者のなかには買取だけではなく自社販売もおこなっていたり、ネットや海外にも販路を確保していたり、不動車などでも高く買い取り修理やレストアで対応しているところも。買い取ったバイクを売る手段を豊富にもっているため、美品でなくても高値で買い取ってくれる可能性があります。
そのため「どの業者に買取査定を依頼すればいいかわからない…」という場合は、売却候補として大手バイク買取業者を1社以上入れ、他の買取業者と比較してみると良いでしょう。
中堅・小規模バイク買取業者は売りたいバイクに精通しているかをチェック
中堅・小規模バイク買取業者は店舗によって特色があります。一定のメーカーに特化した買取販売をおこなっていることがあるため、売りたいバイクの買取を得意としている業者がないかチェックしておきましょう。
ただ、中堅・小規模買取業者では出張買取に対応しているエリアが狭くいというデメリットも。運よく対象エリア内であれば良いのですが、もしも地元にぴったりのバイク買取店がない場合は大手のバイク買取業者を検討してみましょう。
個人経営のバイク店とは信頼関係を築くのがポイント
地域密着型の営業をしている個人経営のバイク店の場合、そのバイク店が特化しているバイクであれば高値で売れるかもしれません。ただしそうでない場合、買い取ってもらえない可能性も。大手買取業者などに比べて資金力が弱いため、買取可能なバイクの種類や数も限られてしまうからです。
また、個人経営のバイク店にバイクを売りたい場合は店主と信頼関係をじっくりと築くのがおすすめ。大手買取業者のような査定ルールなどがないため、店主の気持ち次第で高値がつくかもしれません。
番外編:個人間でのバイク買取
バイクを売却する方法では業者に買い取ってもらうのが一般的ですが、個人間のやりとりでバイクを売ることもできます。たとえば友人や知人に直接売る・メルカリやヤフーオークションなどを利用して購入希望者に売るなどの方法があるでしょう。
個人間の買取では高値を期待できることもある
個人間でのバイク買取は友人や知人であれば気軽に売却しやすく、メルカリやヤフーオークションなどでは業者に買い取ってもらうよりも高値で売れる可能性があります。ただしメルカリなどを通してバイクを売った場合、販売手数料として売り上げの数%を運営会社に支払わなければならないため注意しましょう。
トラブル発生時の対応が非常に難しいというデメリットも
なお、個人間でのバイク買取には無視できないデメリットもあります。たとえば売買時のやりとりに関するトラブルや売却後のバイクに問題が生じた場合など、トラブル発生時の対処が非常に難しいというリスクがあるのです。
売却時に生じたトラブルで人間関係に影響がでたり、責任の所在をめぐって争うことになっては大変です。そのため、個人間でのバイク買取はできるだけ避け、ノウハウや知識をもった業者へ買取を依頼した方が無難といえるでしょう。
【まとめ】バイクの価値とニーズを見極めた業者に買取してもらうべき
ドゥカティの希少なビンテージモデルなのに、国産メインの販売店に下取りに出した…など、本当はもっといい査定額が出るバイクでも、買取先が異なるだけで査定額がガタ落ちしてしまうことは少なくありません。もちろん買取相場は刻々と変化するので、一概に損をした、とは言えませんが、最大限買取額をアップさせるためにも、事前に業者の情報を調べておきましょう。
まず地元に手持ちのバイク車種に精通した買取業者がないか調べること。見つからないなら大手へ依頼というやり方をおすすめします。重要なのは、売ろうとしているバイクを、より高額で買取してくれるのはどこか、的確に見極めることです。