F800R（2013年式）

F800Rはまず、初代が2009年に登場。並列2気筒水冷エンジン、チェーン駆動、シート下の燃料タンクというパッケージのFシリーズはオフローダーのGSやスポーツツアラーのST/Sが既にお目見えており、それらに続きラインアップされました。

最大の特徴は、同じBMWのK1200Rを彷彿させる、左右非対称のヘッドライトがあしらわれたストリートファイタースタイルに仕上げられたこと。バイク業界で高まっていた潮流に対応したのでしょう。2012年にはマイナーチェンジが行われ、ヘッドライト上部にウインドシールドが追加されています。

BMWではカウルレスのモデルの車名に「R」とつけている例が多く見られますが、これは「ロードスター」の意味。フルカウルで重厚感や安定性を重視するツアラー系とは異なるベクトルの、軽快に振り回して楽しめるモデルという位置づけ。

そうした「R」モデルならではの特性を、元々軽量で扱いやすいパッケージとして評価されていたFシリーズで造り上げたという点が、まさにF800Rならではの魅力と言えるでしょう。実際のオーナーからも「軽やかで扱いやすく、難しいことを考えずに楽しめる」という声が聞かれます。